うつ病の解決には
うつ病には「交感神経タイプ」と「副交感神経タイプ（背側迷走神経優位）」があることを説明してきました。このことについて、日本の医師や心理カウンセラーなど理解している人がほとんどいない・・。
いろんなセラピーを受けても、うつ病について実はまともに理解していないが精神医療業界なのであります。とはいえ、医療福祉制度は整っていていいとは思いますが、薬漬けにされて入院で月数十万なんて飛んでいきますから、投薬治療を受けようと思っている人は注意が必要です。
で、なぜうつ病に２つのタイプがあるのか。
一般によく自律神経の乱れは、交感神経優位のことしか言わない人が多いので、そっちに捕らわれているということですね。副交感神経優位になりすぎるのも自律神経の乱れになるのです。
副交感神経優位になりすぎたのが「本来のうつ病」なんですが、よく説明できる連中がいないし、多数派が非定型うつだから、いつのまにか「非定型うつ病」が「本来のうつ病」と勘違いしてしまっている人が医師でも多いような感じがします。
私の職場でも「うつ病で眠れない・・」と言っている人がいて、「うつ病なら眠くならないか？」と不思議に思っていたのですが、ポリヴェーガル理論を知ってこのおかしな状況がすっきりしたのでした。
また、よく
・定型うつ⇒不眠
・非定型うつ→過眠
とテキストにのっているので、恐らくこれが誤解を招いているんだろうなと思います。
薬を飲んでも体調や睡眠リズムも変化してくるので、薬を飲んでいないデータでみないときちんとした評価にならないと思いますが、精神科医の論文はそういったきちんとした層別もしていないのでめちゃくちゃなのです。
非定型うつや不安障害の場合は、交感神経が優位なのでリラックスに関わる副交感神経（腹側迷走神経）を高めて、反対に定型うつの場合は、背側迷走神経をリセットしていくのが根本解決策なんですね。
神経伝達物質云々も影響していますが、それよりも自律神経を正常にしていくほうが有効です。自律神経を整えていくと自然に神経伝達物質も分泌されるようになっていくので、薬やサプリなど不要になります。
うつ病は治らないと言われてますが、解決策を知らないというだけで、きちんとしたセラピーを受けるとちゃんと治るのです。
２つのトラウマ
では、なぜうつ病には２つのタイプがあるのか？
これは、ストレスやトラウマのタイプにもそれぞれ2種類のタイプがあるからです。
一つはトラウマでよく知られているＰＴＳＤ（心的外傷後ストレス障害）が有名です。
もう一つが、あまり聞き馴染みのない解離性障害というものです。
「ＰＴＳＤ」は不安や恐怖によって起こるもので、例えばドキっとするような体験で受ける心の傷のようなもの。戦争、強盗、殺人現場などあまりの恐怖でショックを感じたときや、ネグレクト、見捨てられ不安のように「交感神経」がたかまるような心の傷です。「ＰＴＳＤ」を受けると、不眠、落ち着かない、動悸がする、不安障害、多汗、赤面、フラッシュバックなどの症状が現れてきます。
「解離性障害」は、いつも叱られる、バカにされる、過干渉、いじめ、パワハラといったような慢性的に受けるストレスです。この場合は意欲が低下するような感覚になり、過眠、ボーとする、気分が沈んだようになる、無気力、乾燥肌、健忘といった症状が現れてきます。
ＰＴＳＤは、高いビルの上にいるような不安を抱えた状態、解離性障害は、深い海の底に沈んだようなイメージです。
しかし、機能不全家庭で育つと、ＰＴＳＤ、解離性障害を何度も交互に受けている感じになって、実際はっきりと識別できるものではなくなるのでこれらを組み合わせた「複雑性ＰＴＳＤ」といいます。
うつ病、双極性障害なんかも、複雑性ＰＴＳＤが限界点を超えて耐えられなくなった結果発症したものなのでしょう。
非定型うつ病は、ＰＴＳＤが強い傾向にでるもので、あたかも、高いビルの上にいるような不安と緊張が高ぶったようになり不安障害、パニック障害、焦燥感、不眠、過食、頭痛、動悸やフラッシュバックを起こしやすくなります。イライラ、そわそわと落ち着きがなくなるので、ＡＤＨＤのような症状が出やすいように思います。
逆に定型うつ病は解離性障害が強い傾向になったもので、深い海に沈んだように気分が沈みこみ、感情が停止し、無感動、無気力、憂鬱感、集中力欠如、虚無感といった症状がでてきて、身体が重く感じて動作もゆったりとした感じになってきます。ＡＳＤ(自閉症スペクトラム）のような症状が強く表れ、冬眠状態にはいったように家の中にこもりがちになります。
発達障害なども、何等かのストレスで脳機能の凹凸ができてアンバランスになって出てくる症状なのでしょう。
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