自律神経の話③ 2つのうつ病(定型うつと非定型うつ)

自律神経

うつ病は交感神経優位な状態?

言葉の定義だけでの問診は誤診をうみやすいもの。
医師の診断もあまり当てにならないことが通院しているとわかってきます。。

うつ病か否かの判断

パニック障害、摂食障害などはわかりやすいので誤診もあまりないと思いますが、
うつ病の場合は
適応障害、抑うつ(鬱状態)、非定型うつ、従来うつ
と色々あります。

一般的に自律神経でもたれるイメージは
「交感神経」・・・悪玉
「副交感神経」・・・善玉
と持つ人が多いでしょう。

しかし、「副交感神経」が優位の場合も自律神経の乱れになります。

「抗うつ薬」は従来うつ(定型)に対してつくられたもの。
うつ病はセロトニン、ノルアドレナリンが低下するというモノアミン仮説をもとにして1950年代あたり
から開発されていったものです。

現在使用されている主流なものは
・SSRIはセロトニンを高める
・SNRIはノルアドレナリンを高める
・NaSSAはセロトニン、ノルアドレナリン
を高める抗うつ薬です。

しかし、感がいい人なら「疑問におもうはずです」
「ノルアドレナリンって交感神経高めるよな・・」
「うつ病って、交感神経が高い状態じゃない? なんでノルアドレナリンでさらに交感神経高めるんだろう・・」

従来タイプのうつ病といわれるものは・・
副交感神経優位の状態なんです!
厳密にいうと、副交感神経の中にもいくつかの系統があり、そのうちの「背側迷走神経」というものが優位に働いている状態ですね。

ポリヴェーガル理論で識別する2つのうつ病

このおかしい点にすでに海外ではもう20年以上前に理論が提唱されているんですね~。
この理論の名前を「ポリヴェーガル理論」といいます。
従来うつの私にとっては、いろんなセラピストや医師の話聞いてもいまいちピンとこなかったので「なんかおかしいぞ」と腑に落ちないところがあったのですが、この理論を知って納得しました。
日本の医師は、これをほとんど知らないので実際よくわからないまま薬を適当に投与しているんですな~。

無気力、意欲減退に関わるのが「ノルアドレナリン」。
うつ病を発症することでノルアドレナリンが減少し意欲が湧かない、無気力状態になります。
この状態になると、憂鬱で、なにもやる気が起きなくなってくるので、だいたい引きこもって眠りがちになってしまいます。いわゆる冬眠状態のような感じです。

定型うつのイメージ(冬眠状態)
ノルアドレナリン減少
副交感神経優位(背側迷走神経)
過眠、憂鬱、疲労感、眠気、ぼんやりする、無気力


逆に「非定型うつ」の場合は交感神経優位の状態です。
なので、ノルアドレナリン、セロトニンを高める抗うつ薬を飲むと調子が悪くなる人が多いようです。
ノルアドレナリンが過剰になると、不安、焦燥感、攻撃性が高まるので、自傷行為や他罰的にもなりやすくもあります。神経過敏になって猜疑心も強くなったりもしてきます。
ノルアドレナリンが高い状態なので、パニック障害や摂食障害(過食)、不眠症なども併発している人が多いようです。
交感神経はノルアドレナリンが高い状態なので、一般にパニック障害、全般性不安障害(GAD),社交不安障害(SAD)などにはベンゾジアゼピン系の「抗不安薬や睡眠薬」がよく処方されます。

今は非定型タイプのうつ病が多い傾向にあるようなので、こちらを従来うつと間違ってしまう人も多いようです。

非定型うつのイメージ
ノルアドレナリン高い
(交感神経優位)
不眠、焦燥感、イライラする、落ち着かない、動悸、不安

定型うつ、非定型うつも、複雑性PTSD(いくつかのトラウマを抱えている)の結果
起こるものです。
ともに自律神経失調症を伴ない、精神状態がコントロールできなくなる症状です。


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