向精神薬の減薬取組み(その3) ~減薬をサポートする~

向精神薬


はじめに

精神疾患で向精神薬を服用する間は、症状を緩和してくれるありがたい存在ですが、いざ薬を減らしていくとなると襲ってくるのが激しい離脱症状です。

薬によっては離脱症状が起こらない場合もありますが、長期服用して薬に慣れてしまうと、激しい頭痛、体調の悪化がつきまとい、とても苦しい状態におかれてしまい1日中何もできなくなります。

それは、うつ病を発症したときよりも、さらに苦しいもので、
「薬をやめたくても止められず・・」
「布団から起き上がる事さえしんどい・・」
かといって服用を続けていくと、さらに副作用の症状の悪化だけでなく、耐性がついてさらに服用量が増えるというジレンマにはまってしまいます。
それは、もはや精神疾患の症状ではなく、薬害といっていいでしょう。
離脱症状を経験することで、向精神薬の怖さと後悔を知る事になります。

基本的に向精神薬は、麻薬や覚せい剤と似た作用機序であるので、減薬するときも、麻薬を止めるときと同じような、かなりの我慢と強い意志が必要になってきます。
減薬も辛いですが、ただ辛いこと耐えるだけでは精神的にもたないので、ストレスを発散し、楽観的になって気楽に取り組んでいくことも大切です。

「薬」=「毒」なので、一気に身体から抜くのが理想的である(上原 善広) @gendai_biz
長年に渡り心療内科に通い、大量に服薬していた作家の上原善広さんが、服薬を続けることに疑問を抱き"減薬・断薬"を決意。本連載ではその一部始終をお届けします。

減薬に効果的な方法

向精神薬は基本的に神経細胞に作用する薬で、その受容体の数が影響しているとされています。
これは仮説(推察)になる部分がありますが、神経細胞が弱っていることに違いはないでしょう。
抗精神薬を処方すると、神経細胞が減少していることも明らかになっているので、神経細胞を復活させる取り組みも重要になってきます。

そのため、減薬で大切なPointは

 1.薬を減らし神経細胞の受容体の回復を待つ
 2.新生神経細胞を増やす

 3.神経細胞の働きを正常化し、神経伝達物質の流れを安定にする。

ということになるかと思います。

受容体の回復を待つまでの間は、薬を継続して減らしていくことになります。
1日20錠服薬していた方でも、様々な代替療法を利用して3年間かけて服薬を0にした方がおられるので服薬量が多いほど気長に取り組んで行く必要があります。
その間、不安やストレスもたまるため、ストレスを発散させていくことも大切です。

新生神経細胞を増やすには、神経細胞の栄養分「BDNF(神経栄養因子)」を増やしていくことが大切になります。
BDNFを増やすには、有酸素運動や瞑想法が効果的と言われています。
また、呼吸法やストレッチは脳血流そ促進し身体の緊張をほぐし、不安を軽減する作用もあります。

呼吸法(副交感神経を高め不安を低減)

呼吸法は、様々な方法があります。鼻呼吸、口呼吸、吐き方、吸い方などで指導する人によって異なります。
基本的に、呼吸でリラクゼーションを高めるには副交感神経の腹側迷走神経体の作用を高めることが効果的で、これには吐くことに重点を置くといいことがよいとされています。
また吐く呼吸法は、脳の情動に関わる「帯状回」と呼ばれる部分の血流も促進されるほか、セロトニン分泌促進効果もあります。

ストレッチ運動・ヨガ(血液循環をよくする)

ストレッチ運動は、身体がほぐれることで血流もよくなり、緊張・不安がとれリラックス効果が高まります。
血流がよくなると、呼吸法や運動効率も高まり、神経細胞が刺激されやすくなるため神経細胞の成長が促されることに繋がります。

有酸素運動(BDNFを増やす)

有酸素運動は、BDNFを増やすことで神経細胞を成長させていく効果があります。
神経細胞が蘇ってくると、神経伝達物質の分泌も促進され、離脱症状を抑える効果にも繋がってくるようになります。

HSP(ヒートショックプロテイン)を増やす(神経細胞を増やす)

ヒートショックプロテイン(HSP)とは、細胞が熱等のストレスにさらされた際に発現する、傷んだ細胞を修復する働きを持つタンパク質で、BDND同様神経細胞の修復にも効果があります。
免疫細胞の働きを強化したり、 乳酸の発生を遅らせる、美肌効果などがあるそうです。
うつ病患者の人は、BDNF同様、HSPも減少しているため、HSPを増やし神経細部を蘇らせ自然治癒効果を高めていく手助けにもなります。

フラワーエッセンス(向精神薬の代替として利用できる不思議な聖水)

フラワーエッセンスとは、草花のエキスを清浄な水で薄めたレメディーを、ジュースやウィスキーなどに入れて飲むことで精神状態を穏やかにする自然療法です。
一見、効果はないように思えますが、うつ病にとてもよく効果が得られるため、近年、精神科では向精神薬の代用として利用しているところもあります。
強い副作用もないので、減薬で辛いときに利用される場合もあります。レメディーにはいくつかの種類があり、体調によって適したレメディーも変化してくるため、レメディーの選択が難しい点があります。
また、対症療法ですので、効果が切れると憂鬱感が戻ってきます、そのため、向精神薬同様、飲み続けていく必要があります。

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